POSレジは、会計機能だけでなく、売上分析や顧客管理ができる多機能なレジです。販売促進に不可欠で、多くの店舗に導入されています。レジスターからPOSレジへの入替えや
新しいPOSレジとの買い替えなどを検討している事業者もいるでしょう。
ただPOSレジの導入には、費用がかかります。価格が高いからと導入を悩むことも考えられます。POSレジ導入の価格を最安値に方法もあり、低コストで導入できる場合もあります。
本記事では、POSレジの価格について、価格に影響する要素や店舗別の価格シミュレーションをご紹介します。おすすめPOSレジや最安値で導入する方法もぜひチェックしてみましょう。
目次
POSレジの価格は何で決まる?POSレジ価格に影響する要素
POSレジを利用するためには、レジスター機器や周辺機器、ソフトウェアなどが必要です。セットで販売されることも多いですが、何が含まれているかで価格が変わってきます。POSレジ価格に影響する要素として、周辺機器などを見ていきましょう。
キャッシュレジスタ・・PC・タブレット
キャッシュレジスタやPC、タブレットは、POSレジの本体となる部分です。キャッシュレジスタがこれまでの一般的なPOSレジで、金額計算ができるキー部分とレジ画面が一体となっています。キャッシュレジスタも使われていますが、レジ機器としてPCやタブレットを使うことも増えています。
PCやタブレットを使用する場合は、PCやiPadを購入する必要があります。キャッシュレジスタでPOSレジ設備を整える場合よりも価格が安く、低コストで導入することができます。
キャッシュドロア
PCやタブレットをPOSレジとして利用する場合は、現金などを収納するキャッシュドロアが必要です。POSレジと接続することで自動で開くタイプや手動開閉タイプがあります。タブレットスタンドが一体になっているタイプもあり、POSレジ本体に合わせて選んでみましょう。キャッシュドロアの価格は、7,000円から50,000円ほどのものまで、機能やサイズによって幅広い価格帯になっています。
レシートプリンタ
現金管理ができるキャッシュドロアと合わせて、レシートや領収書を発行するレシートプリンタも必要です。レシート以外にも集計ジャーナルなど、レジチェックや終業処理にも使うため、PCやタブレットのPOSレジには不可欠です。据え置き型やモバイル型があり、価格は20,000円から40,000円ほどとなっています。
キャッシュドロアとレシートプリンタが一体になっている商品もあります。POSレジアプリ・エアレジと連携できるスター精密の商品では54,800円です。キャッシュドロアとレシートプリンタを別で揃える場合と比較してみましょう。
バーコードリーダー
商品の読み取りにバーコードリーダーを使うこともあるでしょう。有線接続やBluetooth接続などいくつかのタイプがあり、価格も変わります。バーコードリーダーの価格は、数千円のものから30,000円前後のものまで販売されています。機能を求めない場合は安価なバーコードリーダーでも問題なく利用できるでしょう。
ソフトウェア
PC、タブレットをPOSレジとして使うためには、POSシステムを組み込む必要があります。組み込む機能によってソフトウェアの価格が変化します。タブレットPOSレジを利用するためのPOSレジアプリは、0円のものや月額料金数千円で利用できる場合もあります。
POSレジ機能のついたキャッシュレジスタには、POSシステムが備わっていますが、新たな機能を追加したい場合は、ソフトウェアの購入が必要です。業種などに合わせて、予約管理やテーブル管理、勤怠管理などが必要な時はソフトウェアの価格もチェックしましょう。
サポート制度
POSレジ導入後のサポートはオプション料金に含まれます。ハードウェアやソフトウェアの故障の補償など万が一のトラブルに役立ちます。念のためサポート制度を利用するのが望ましいですが、数万円かかるため、予算に合わせて導入費用に組み込みましょう。
POSレジの店舗別導入シミュレーション
POSレジは、店舗によって台数や周辺機器、機能などに違いがあります。POSレジ導入にかかる価格も変わってくるため、購入前にシミュレーションすることが大切です。飲食店、美容室、小売店の3つの店舗形態で価格シミュレーションをしていきましょう。
飲食店
飲食店にPOSレジを導入する場合は、席数やスタッフの人数を把握しましょう。客数や回転の早さに合わせてレジ台数を決定します。居酒屋やレストランでタブレット端末を使ったセルフオーダーやハンディを使ったキッチンオーダーなどを使う場合は、付属機器も見積もりに含めましょう。
エアレジのタブレットPOSレジを例にして、席数の多いカフェで導入するとします。必要機器がそろっているPOSレジスターターパック92,600円2セットで185,200円です。
店舗規模に合わせてレジ台数を増やしたり、キャッシュレジスタを導入したり、付属機器を購入したりすると、価格が上がっていきます。必要なレジ数や機器を見極めて購入しましょう。
美容室
美容室は、飲食店や小売店に比べて客数が少ないため、タブレット型POSレジ1台で十分でしょう。商品販売がなければバーコードリーダーも必要なく、最低限のコストでPOSレジを導入できます。エアレジのスターターパック1セット92,600円で済みます。美容室の欲しい顧客管理機能や予約管理機能もエアレジに無料連携サービスがあるため、追加料金はかかりません。
より美容室に特化したソフトウェアを組み込む場合は価格が高くなります。オフィス24グループが提供する美容室特化ソフトウェア「BeSALO」の場合、月額12,500円、初期設定費要見積もり、保守料2,500円かかります。長い目で見るとタブレットPOSレジよりも高いです。
小売店
小売店は、客数が多く、回転も早いため、より多くのPOSレジが必要になります。レジの位置を固定するため、スーパーやコンビニではキャッシュレジスタやバーコードリーダーを利用しています。最近では、セルフレジやセミセルフレジも増えています。スタッフ数や客数に合わせて導入を検討してみましょう。
例として、寺岡精工のハッピーセルフは2,520,000円です。セミセルフレジ・フルセルフレジ・セルフ精算機の3つの役割を1台で果たします。メーカーによっては、数台単位で販売しているため、価格や販売体系を確認して最適なPOSレジを選びましょう。
価格から考えるおすすめなPOSレジ
POSレジを価格で選ぶと、タブレット型POSレジを選ぶとお得にPOSレジを導入できます。価格の安いPOSレジを4つピックアップしました。それぞれの料金プランや特徴を見ていきましょう。
エアレジ
エアレジは、iPadやiPhoneをPOSレジとして利用できるPOSレジアプリです。エアレジの利用料金やエアレジの連携サービスも無料で利用できます。主な機能には、売上分析や在庫管理、顧客管理があり、売上アップやサービス向上を目指せます。見やすい操作画面で直感的なタッチ操作で使えるため、誰にでも利用しやすいです。
利用料金・初期費用は0円となっています。iPadや周辺機器の購入費用だけでコストをおさえて、POSレジを導入できます。
ユビレジ
ユビレジは、基本料金0円で利用できるPOSレジアプリです。クレジットカード決済も連携しているため、会計機能も充実しています。POS機能には、売上管理・分析、顧客管理、複数店舗管理、在庫管理、勤怠管理などがあり、非常に豊富です。iPadやiPhoneをハンディ、セルフオーダーシステムにして連携することもでき、飲食店でも活躍します。
利用料金プランは、業種向けにオプションが提供されています。
・ユビレジ プレミアムプラン(すべての機能搭載):月額6,900円
・飲食店向けオプション:月額1,500円(ハンディ)
・小売店向けオプション:月額4,500円(在庫管理システム)
があるため、業種によってオプションを追加して、POSレジを導入してみましょう。
スマレジ
スマレジは、業種や店舗数に合わせて最適なプランが提供されています。
・スタンダード:0円
・プレミアム:月額4,000円
・プレミアム プラス:月額7,000円
・フードビジネス:月額10,000円
・リテールビジネス:月額12,000円
といった5つのプランがあります。基本的POS機能であればスタンダードプランを利用し、無料でPOSレジを導入できます。キャッシュレス決済や免税販売、軽減税率対応など、訪日外国人や制度への対応にもぴったりです。
ワンレジ
「不正を起こせない環境を提供すること」これは経営側の命題です。
飲食店で働く人に初めから犯罪をしようと思う人はいません。タイムカード管理がいい加減だから不正打刻が起こり、現金管理がいい加減だからお金を盗む人が現れます。ワンレジは全ての不正を監視し、みんなが安心して働ける環境を提供します。価格についてはお問い合わせください。
POSレジの販売形態
POSレジの販売形態は、POSシステムと機器の販売やリース契約の2種類があります。初期費用などで購入とリースを比較し、選択するのがおすすめです。2つの販売形態について、メリットを含めて解説していきます。
POSレジシステムと機器のセット販売
POSレジは、一般的にPOSシステムと機器のセットで販売されています。キャッシュレジスタであれば、レジハードウェアとソフトウェアがセットになっています。PCやタブレットをPOSレジにする場合も、キャッシュドロアやレシートプリンタがセットになっていることが多いです。POSレジアプリは機器の購入以外に利用料金や初期費用の支払が発生します。
足りない周辺機器は、単品でも販売されています。タブレットスタンドやポイントカードリーダー、クレジットカード決済端末、バーコードリーダーを必要に応じて購入しましょう。
リース契約
POSレジは、リース契約で利用することもできます。月額料金でPOSレジを利用でき、初期費用をおさえられます。開業間もないなどにおすすめの導入方法です。他の店舗設備に経費をあてることができ、店舗の活性化ができるでしょう。
ただリース契約は5~7年の長期間契約が一般的で、途中解約ができません。店舗が軌道に乗ってきたからPOSレジを購入したいという場合に不便です。月々の料金は安いものの、支払料金の合計が購入費用より高くなることもあります。将来的にPOSレジを購入するかを考慮して、リース契約を検討してみましょう。
レンタル契約
POSレジのレンタル契約は、リース契約よりも短期間でPOSレジを借りることができます。リース契約に比べて自由度が高く、端末や機能を選べます。開業当初はレンタルして購入に切り替えたり、2店舗からPOSレジを購入したりすることで、POSレジの導入費用をおさえることができます。
POSレジを最安値にする方法
POSレジを最安値で導入する方法として、タブレットPOS型レジの導入がおすすめです。POSレジアプリは無料プランや月額数千円から10,000円前後で利用でき、タブレット端末や最低限の周辺機器でPOSレジ設備を揃えられます。
また軽減税率対策補助金に対応したPOSレジアプリを利用するのもおすすめです。消費税軽減税率制度にともなった複数税率に対応したPOSレジの導入・改修費用を支援する制度となっています。対象となるPOSレジアプリによっては、iPadは1/2、周辺機器は1/4で導入できる場合があります。
まとめ
POSレジの価格は、レジ本体や周辺機器、ソフトウェアなどによって決められています。店舗ごとに必要なレジ数、機能が異なり、価格も変化します。より低価格で導入するには、タブレット型POSレジがおすすめです。店舗に必要なPOSレジを把握し、価格をおさえてPOSレジを導入しましょう。