POSレジは従来のキャッシュレジスターと比較してできることが増え小型化し、年々ますます便利な機能を備えた新型が市場に出回っています。
そして最近は「POSレジアプリ」という、スマートフォンを決済端末として利用可能なサービスや、オシャレなお店の雰囲気を壊さないスタイリッシュな端末などもリリースされています。
ところであなたはPOSレジアプリにどんな種類があるのかご存じですか?
POSレジは便利だときいていても、実際導入した場合のことをきちんと確認してから検討したいという慎重派の方、いらっしゃいますよね。
今回この記事ではPOSレジの具体的な導入事例をご紹介しながら、タブレット型とオンプレミス、どちらがあなたにとってぴったりなのかお伝えしたいと思います。
目次
タブレット型のPOSレジ導入事例
タブレット型のPOSレジアプリの導入事例をご紹介させていただく前に、どんなものがタブレット型といわれるものなのか、さっと説明してから具体的な事例の紹介にはりたいと思います。
タブレット型POSレジって例えばどんなもののこと?
タブレット型のPOSレジアプリとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に専用のアプリをインストールすることで、POSレジと同じ機能をもたせるアプリケーションのことです。
決済できるのはもちろん、売り上げの管理や在庫の管理など、そのアプリによりますが多くのことがお手持ちのモバイル端末でできるようになります。
忙しい経営者にとって多くのことが1つの端末でできるようになるのは嬉しいことですよね。
そしてクラウドを利用するので環境がすでに構築されている、というのが1番の特徴です。
これによりあなたはアプリをインストールするだけで、POSレジ機能が使えるようになるわけです。
自分でゼロからシステムをつくるのは時間もお金も多分にかかりますし、メンテナンスも日々必要です。
タブレット型のPOSレジを利用すれば、POSまわりのことに時間を割かずに済み、メインである事業のみに専念できます。
タブレット型POSレジ導入事例
タブレット型のPOSレジアプリはクラウドを利用する、という点押さえていただけたら、さっそく具体的な事例を紹介したいと思います。
居酒屋でタブレット型のPOSレジアプリを導入した事例
POSレジの導入を検討する前は、手書きの伝票で注文からお会計まで行っていたというこの居酒屋さんの導入事例です。
それまで特に不便は感じていなったということですが、このたび新店舗をだすこととなり、流石に複数店舗を管理するにはアナログすぎる、と思われたそうです。
そこでPOSレジ導入にあたり重視したのは「操作が複雑でないこと」、「メニューの追加・変更が容易にできること」この2点でした。
いままで手書きで対応してきたスタッフに、いきなり複雑で機能のたくさんあるものを今日から使え、というのは酷な話です。
もう1点、メニューの追加・変更が容易にできることですが、同店は季節によってイチオシメニューが変わったり、細かな味付けの変更なども承っているところが常連さんに愛されている魅力の1つなのです。
ですから、メニューを追加・変更するのに都度追加料金がかかってしまったりするようなものはNGでした。
いざPOSレジを導入してみたところ、上記で心配していた点ことは問題なくクリアできました。
スタッフのかたも最初こそ慣れない端末に手こずっているようでしたが、1日目の営業が終わるころにはすっかり使いこなしていました。
メニューの追加・変更に関しても、簡単にできるものを選んだので業務に支障がでることもありませんでした。
カフェでタブレット型のPOSレジアプリを導入した事例
次は非POSレジ、キャッシュレジスターを使っていた老舗カフェでの、タブレット型POSレジの導入事例のご紹介です。
それまでPOS機能のないレジを使っていたので、商品が簡易的に部門ごとにしか登録できなかったり、いわゆるレジ締め作業に時間がかかってしまっていました。
そして時間がかかってしまっても、収支が合わないこともたびたびありました。
そこで業務の効率化をはかるために今回、タブレット型のPOSレジの導入を決めたとのことでした。
タブレット型のPOSレジなら、商品管理をタブレット上で直感的に行うことができます。
季節の商品の入れ替えや、セットメニューをグループごとに登録しておくこともできますし、価格の変更も簡単にできるのでキャンペーンなどの施策も行いやすくなります。
頭を悩ませていたレジ締め問題も、なんなく解決です。
売り上げと在庫、メニューなど全てが一括管理されているので成しえたことですね。
人がチェックするとどうしても人為的ミスは起こるときは起こってしまうので、タブレット型のPOSレジを導入して確実に効率化アップしたようです。
理容室でのタブレット型のPOSレジアプリを導入した事例
続いては、10店舗以上を展開する理容室でのタブレット型のPOSレジの導入事例をご紹介します。
もともとは自社で開発したPOSシステムを使っていたそうなのですが、事業拡大で店舗が増えていくにつれ、自社システムでは対応できなくなってきたそうです。
新たに対応するシステムを開発する時間とお金は、さらなる事業拡大へ向けての資金にしたいとのことで、このたび導入を決意されました。
そこで検討したのは、「複数店舗のデータを一括して管理できるシステムであること」、「さらなる顧客満足のための詳細データが収集できるもの」、この2点を基準にPOSレジを検討されました。
導入の結果、それまで自社のシステムを使っていた時はデータに反映されてなかった客単価やリピート率、さらにリピート客の来店頻度などがわかるようになりました。
ある店舗では好調なメニューも、またある店舗では不調であることも、その原因がどうやら立地の問題であるらしいことなどもわかるようになりました。
これもPOSレジを導入し、些細なお客様の声も拾えるようになったからでしょう。
知っておきたいタブレット型のPOSレジのメリット・デメリット
では最後に、タブレット型POSレジのメリットとデメリットをお伝えします。
メリット
①導入が簡単:いくつかの端末を購入、またはレンタルすればすぐに使えるようになります。複雑な設定はなく、基本情報を登録することで使えるものがほとんどです。
②操作性が良い:自社開発のシステムと違い、常に競合との競争にさらされているので、複数ユーザーが不満に思っている仕様などはすぐに改善されることが多いです。
③初期費用が低く抑えられる:端末の購入代金やレンタル料など、なににお金がかかるかが明瞭で、開発コストがかからないのは大きなメリットです。
④売上分析や情報管理がしやすい:顧客情報や商品情報、在庫の情報まで一括して管理できるので、分析や改善策がたてやすいです。
デメリット
①ネットワークの整備が必須:Wi-fiを利用するのが必須となるため、そのコストが発生します。
②サポートを受けるのにコストがかかる:無料で利用できる機能は基本的なものだけなことが多く、追加オプションは有料であることがあります。
③不具合が発生しても自分で解決できないことがある:アプリで不具合が起こった場合、自分たちでは解決できないことが多く、その場合は復旧を待つ必要があります。
④自由にカスタマイズできない:ここがあと少しこうなったら便利なのにな…と思っても、自由にカスタマイズすることはほとんどできないと思っていたほうがいいでしょう。
オンプレミスのPOSレジ導入事例
続いてオンプレミスのPOSレジの事例についてご紹介します。
具体的な事例の紹介の前にオンプレミスっていったいなに?と思う方もいらっしゃると思うので説明させていただきます。
オンプレミスってどんなもの?
オンプレミスは、クラウドの対義だといわれています。
クラウドがインターネットなどのネットワーク経由でつながる様々なサービスをさすのに対し、オンプレミスは非公開であったり利用者限定のサービスのことをさします。
そのためオンプレミスは、自社開発のシステムを意味する語として使われることもあります。
もともとクラウドという概念ができる前は自社開発が一般的だったので、オンプレミスという言い方はしなかったのですが、クラウドの概念が普及するにつれ、従来の自社開発のシステムをオンプレミスというようになったのです。
NEXPOの紹介
それではNEXPOをご紹介しましょう。
実はNEXPOはクラウド型としても利用できるサービスなのですが、今回はオンプレミスとして利用する場合の事例をご紹介します。
各営業所閉店後に、スタッフに日報を書いてFAXで本部に送ってもらっていたのですが、
次の日、本部にスタッフが出勤してから確認→営業所にフィードバックや指示をだす、という流れでやりとりを行っていると、営業所と本部で情報共有するのがどうしても遅くなってしまっていました。
このタイムロスをなくすために、閉店後に売上データとともに社内フォーマットによる日報も一緒に本部に送ることができるPOSシステムを依頼しました。
結果タイムロスがなくなり、トラブルが減少したとともにお客様のリピート率も向上しました。
知っておきたいオンプレミスPOSのレジのメリット・デメリット
オンプレミスのPOSレジを導入するメリットとデメリットもお伝えします。
メリット
①自由にカスタマイズできる:自社に必要な仕様にオーダーすることができるので操作性は抜群です。
②他のサービスと連携させやすい:他のサービスと連携させやすいようにオーダーすれば、他サービスのいいとこどりをする使い方も可能です。
③サーバーへの接続スピードがはやい:LAN接続のためスピードが速く、快適に操作できます。
④不具合を自分たちで処理できる:クラウドを使用しないため、サービスに依存することなく自分たちで問題を解決できます。
デメリット
①初期費用が高い:サーバー機器や回線やその設定費用など数百万単位の費用が発生することもザラです。
②設備導入から利用開始まで時間がかかる:ソフトウェアライセンスやハードウェアなどの準備が必要なのである程度の時間がかかります。
③災害への対策が必要:災害時の復旧対応を考えなければなりません。サーバーの設置場所はから離れた遠隔地に設定する必要があります。
④障害に対しての復旧に時間を要することがある:障害が発生した際に復旧に時間がかかることが多いです。
まとめ:何を重視するかでPOSレジは決めましょう
こうしてみると、タブレット型のPOSレジにもオンプレミスのPOSレジにも、当然ながらメリットとデメリットがあることがわかったと思います。
POSレジを検討するあなたがなにを優先とするか、事業の方向性や資金を投入する割合
がどれくらいなのかなどの諸条件によって、どちらがのうほうが適しているかは変わるでしょう。
大事なのはどのような選択肢があるか知ることです。
この記事を読んでどちらがあなたに適しているか、それを理解する手助けになったのなら幸いです。