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posレジは自作可能!自作のメリットや事例をご紹介
店舗の会計機能や売上分析に欠かせないposレジ。posレジを導入する際は、メーカーからposレジを購入したり、タブレットにposレジアプリを組み込んだりするのが一般的です。
もうひとつの導入方法として、posレジの自作があります。posレジの自作することで、使用用途にぴったりの機能を組み込まえる、安価で導入できるといったメリットを得られます。本記事では、posレジの自作について、方法や機能、メリット・デメリット、開発事例などを詳しく解説していきます。
自作posレジに適した利用シーン
posレジの自作は、小規模店や移動販売などに適しています。最小限のPOSレジ機能を組み込むことで、販売をスムーズに進められます。自作posレジに適した利用シーンをいくつかピックアップして、ご紹介していきます。
フリーマーケットで使いたい
フリマアプリなどネットでの商品販売が盛んですが、対面で販売するフリーマーケットも各地で開催されています。フリーマーケットは、限られたスペースと設備で販売を行うため、店舗で使うようなPOSレジ機器は利用できないでしょう。また趣味として楽しむことが多く、継続的な店舗運営ではないため、POSレジに費用をかけない方が多いと考えられます。
かと言ってPOSレジなしでは、会計や売上管理などが大変になります。そこでパソコンやタブレットで使える自作POSレジが役立ちます。スペースに合った機器でPOSレジを安く導入でき、慌ただしいフリーマーケットでもしっかりと売上を管理できるでしょう。御釣りの数え間違いや在庫の把握にも便利です。
イベントでの販売に使いたい
イベントでの出店にもおすすめです。posレジの自作ではプログラムによって、商品画像を表示させるなどカスタマイズできます。多くの出品者の商品を集約して販売する時などに、商品情報と画像を組み合わせて商品管理が可能です。
年に数回だけ参加するなら、posレジの維持費がかからないのも嬉しいポイントでしょう。POSレジアプリの月額費用などをかけずに、イベントでの販売を低コストで快適に行えます。
新規オープンで使いたい
店舗を新規オープンする際には、初期費用や維持費を節約したいという方がほとんどでしょう。posレジを自作することで、posレジ購入費や利用料金などコストをおさえることができます。posレジ以外の設備投資にお金を使うこともでき、充実した店舗環境づくりにも役立ちます。
ただ、複数のレジが必要な店舗や大規模な店舗では、自作の手間がかかったり、機能の搭載が難しくなったりするなど、自作posレジは適していません。小規模店の新規オープンに自作posレジを検討してみましょう。
posレジを自作する方法
posレジを自作するためには、つくりたいposレジの計画、プログラミングという手順が必要です。計画に力を入れることで、ニーズに合ったposレジをつくることができるでしょう。計画と開発に分けて、自作方法をご紹介します。
posレジに欲しい機能をリストアップする
まずどのようにposレジを運用したいのかを考えましょう。売上を集計したい、商品登録したいなどの目的が決まったら、搭載したい機能をリストアップします。商品登録や売上集計、レポート作成など機能が選定した上で、機能に合ったサービスやアプリケーションを決めていきます。
posレジシステムを開発する
posレジを開発する方法として、一から開発するスクラッチ開発とテンプレートを利用できるプラットフォーム開発があります。スクラッチ開発は、自由度が高く、好きな機能を搭載して高度なposレジをつくることができます。
一方プラットフォーム開発は、テンプレートをベースにして、簡単かつ低コストで開発可能です。自分に合った開発方法でposレジシステムをつくり、無事に動作すれば自作posレジの完成となります。
自作posレジに組み込みたい機能
自作posレジでは、イベント販売や小規模店舗販売に適しています。自作posレジに適したシーンを参考に、組み込みたい機能をリストアップしました。自作posレジの最低限の機能として、自作の参考にしてみてください。
レジ・商品登録
レジ・売上登録は、posレジに欠かせない機能です。商品を登録することによって、posレジに会計が表示され、販売が楽になり、会計ミスも減らせます。商品登録は売上集計や在庫管理にもつながるため、他の機能のベースになります。
バーコード・ラベル作成
商品を快適に売るためには、バーコード・ラベル作成機能も便利です。登録した商品のバーコードやラベルを出力できるようにすると、簡単に商品の値段表示ができます。バーコードスキャナを連動させれば、販売も快適になるでしょう。
売上管理・集計
商品がどれだけ売れたのかを確認するために、売上管理機能を搭載しましょう。売上金額や個数、後どれくらい残っているのかを把握できるようになります。販売終了後の売上集計も成果の把握に役立ちます。
レポート作成
集計した売上データをレポートに出力できると、一目で売上がわかります。レポートを比較して、売上の分析や売れ筋商品の発見などにも活用できます。会計業務が楽になるため、ぜひ組み込んでおきたい機能です。
posレジを自作するメリット
posレジの自作には、既存のposレジにはないメリットがあります。自分で必要な機能を組み込めることやメーカーposレジやサービスを購入しなくてもよいことなど、ニーズやコストにメリットを得られます。さっそく自作posレジのメリットを見ていきましょう。
ニーズに合ったPOSレジを利用できる
posレジを自作することで、自分のニーズにマッチしたposレジを利用することができます。posレジを使いたい場面に合わせて機能を組み込み、必要な機能に特化したposレジをつくれます。既存のposレジに必要な機能がなかったという場合に、自作posレジが最適です。
また必要最低限の機能で問題こともあるでしょう。高い費用をかけて高性能なposレジを購入しても、使いこなせなければコストパフォーマンスが低くなってしまいます。機能を充実させるだけでなく、必要な機能だけを搭載する自作posレジもおすすめです。
初期費用を抑えられる
自作posレジは、初期費用をおさえる効果があります。レジ本体に使う端末やパソコンがあれば、比較的安価に自作することができます。作業自体はパソコンででき、無料プランのあるプログラムやアプリケーションを選べば、コストをおさえられます。設置や導入サポートがない分、さらに安価です。
一方で、既存のPOSレジは、ハードウェアやシステムの購入が必要で初期費用が多くかかります。例えば、ビジコムのBCPOSというposレジの導入例を見てみると、ハード一式192,000円、システムプラン30,000円がかかります。オプションとして、導入設置費51,000円、導入指導費75,000円かかることももあり、すべて含めると366,000円になるようです。
維持費をおさえられる
posレジを自作すると、つくった後にお金がかかることがないため、維持費を最小限にできます。利用頻度が少ない場合には、使用しない間の維持費を支払う必要もありません。
メーカーPOSレジよりも安価に導入できるタブレット端末を使用したPOSレジアプリも増えていますが、サービスによっては月額料金がかかります。キャッシュレス決済や顧客管理など連携サービスを増やすと、それぞれに月額料金が発生することもあります
posレジ自作におけるデメリット
posレジ自作には、ニーズ実現やコスト削減といったメリットがあるものの、自作するためには、時間や知識が必要といったデメリットもあります。デメリットを把握した上で自作を検討してみましょう。
posレジ完成までに時間がかかる
posレジを作成するためには、ある程度の時間が必要です。実際に作成した人の声を見ると、posレジやプログラミングの知識がある方でも約2ヶ月かかっていました。初めてposレジをつくったり、プログラミング経験が少なかったりすると、さらに時間がかかるでしょう。posレジを使いたい日が迫っていたら、posレジの自作は避けたほうがよいかもしれません。
その反面、メーカーPOSレジやPOSレジアプリは、購入・契約後すぐにposレジを導入することができます。すばやく導入したい場合は、posレジの購入が最適です。
posレジやプログラミングの知識が必要
posレジを自作するためには、posレジやプログラミングの知識が欠かせません。ニーズを実現するためにはどのような機能が必要なのか、posレジにはどのような機能があるのかがわかっていないと、ニーズに合ったposレジ機能を搭載できません。
posレジ機能を搭載するためのプログラミングの知識も必要です。プログラミング言語や開発方法、アプリケーションの構成など、他にもさまざまな知識が必要で、プログラミングになじみがないと自作は難しいでしょう。
posレジ自作事例
最後にposレジを自作した事例をご紹介します。実際にposレジをつくった事例から、posレジ自作のヒントを得ましょう。
posレジアプリを自作
趣味で撮った写真をイベントで販売するためにposレジアプリを自作した方の事例です。複数の出品者の作品を販売するため、商品情報や販売価格がさまざまで、そのため商品管理や売上管理、会計が複雑で、手間がかかっていたそうです。既存のposレジアプリで課題を解決できず、自作posレジを開発しています。
主な機能は、レジ、商品登録、売上管理、商品画像連携です。商品登録にはネットを活用し、場所を選ばず出品者の商品登録を可能にしました。他にも維持費の削減、会計や報告書作成の手間の軽減を実現し、快適なイベント販売を実現しています。
フリーソフトをカスタマイズ
レジスターのフリーソフトをカスタマイズした方の事例です。2台のパソコンを1つのモニターで管理することによって、レジ画面とPC画面を同時に利用できるようにしています。
また、周辺機器も連携させています。レシートプリンタやバーコードスキャナを使い、販売をより快適にした自作posレジです。周辺機器は中古を利用していて、すべてそろえて20,000円ほどだったようで、自作posレジのコストパフォーマンスの高さがわかります。
まとめ
posレジを自作することで、使用用途に合った機能を搭載できたり、低コストで導入・運用できたりします。フリーマーケットやイベント販売、小規模店舗の新規オープンなどに適した最適です。posレジ自作の方法やメリット・デメリットを参考に、posレジの自作を検討してみましょう。