近年、洗練された外観や機能性の高さを理由に、POSレジを導入しているカフェが増えています。カフェの会計方法には、POSレジ、レジスター(ガチャレジ)、券売機など、さまざまな種類があります。

では、カフェにPOSレジを導入するメリットはどこにあるのでしょうか。今回は、カフェへ導入するべきPOSレジの機能やおすすめの活用法、POSレジ選びのポイントについて紹介します。

目次

カフェに必要なPOSレジ機能

最近のカフェは多様化しており、おしゃれで個性的なデザインのカフェが多い印象があります。
個人経営のカフェも増えているため、POSレジはカフェの空間デザインにあった洗練されたデザインであるだけでなく、経営面でも役に立つ機能を兼ね備えている必要があります。
まずは、カフェに必要な具体的なPOSレジの機能を紹介します。

●顧客数と顧客層の分析機能
来店した曜日や、時間帯ごとの顧客の数や世代、性別など顧客データを細かく分類する機能は必要不可欠です。
顧客の傾向を掴み、経営戦略に役立てることができます。

●商品ごとの売上分析機能
販売している商品の売上個数や販売推移を分析する機能も必要です。
各商品の期間ごとの販売個数を分析できるため、今後の商品開発や販売戦略に役立つデータを取得することができます。
また、販売数が減少した商品に気づくことができるため、原因を分析し、改善案や対策を練ることが可能です。

●在庫管理機能
商品の在庫を管理することで、在庫を切らすことなく、余らせることなく販売を継続することができます。
販売の機会損失や余剰在庫の廃棄を防ぐことが可能です。

他のレジとの違い

POSレジと一般的なレジである「レジスター」の一番の違いは、入力システムにあります。
POSレジは、商品および金額が事前に登録されているため、簡単に会計処理ができ、入力ミスがほとんど発生しない特徴があります。
一方レジスターは、商品ごとに金額を入力する必要があるため手間がかかり、会計業務に慣れていないスタッフの場合、入力ミスが発生する可能性が高いといえるでしょう。
会計方法のひとつである券売機も、会計や注文ミスがほぼ発生しませんが、カフェには向いていません。
カフェは追加オーダーが多く、ゆっくりしたいお客様が多いためです。

また、POSレジは遠隔地でも店舗の売上データをリアルタイムで把握できる機能を備えていますが、レジスターや券売機は店舗ごとの管理しかできないといった違いがあります。

よって、カフェに導入するならPOSレジが適しているといえるでしょう。

費用

POSレジは、POSレジを導入するカフェの規模や備えている機能によって費用に差があります。一般的に、客席数が20席ほどの個人経営のカフェにおけるPOSレジの導入費用は5万円ほどです。
それと比較して、客席数が60席ほどの大型のカフェの場合はPOSレジの導入費用が50~60万円ほどと高くなります。

カフェにPOSレジを導入するメリット・デメリット

近年、コーヒーや紅茶といった定番メニューだけでなく、朝食やランチ、ケーキやテイクアウト商品などバラエティあふれる商品を販売しているカフェが多くなっています。
商品管理や会計処理の効率化が求められており、POSレジを導入するカフェも増加傾向にあります。
ここでは、カフェにPOSレジを導入するメリットやデメリットについて解説します。

メリット

①オペレーションの効率化
一般的に、カフェはドリンク類が豊富であり、そのほかケーキやパン、軽食などメニューが多彩であるため、会計処理や注文商品数の管理、売上管理が煩雑になる傾向にあります。
POSレジは事前に商品や価格を登録することができるため、会計処理などのオペレーションをスムーズに進めることが可能です。

②おしゃれな雰囲気
POSレジにはいろいろな種類があり、お店の雰囲気に合わせて導入することができます。
カフェの空間に適したスタイリッシュなタブレット型POSレジは人気が高いです。

③スペースの確保
タブレット型のPOSレジや小型のPOSレジなど、これまでの大型レジスターとは異なり、POSレジは小型化が進んでいます。
個人で営んでいるカフェは特に、スペースが狭いお店が多いため、小型のPOSレジは場所を取らずに導入できるメリットがあります。

デメリット

多くの機能を備えたPOSレジは、さまざまなメリットを備えています。
多種多様なPOSレジが登場しているため、POSレジによって搭載されている機能も多岐に渡ります。
しかし、POSレジの導入にはメリットだけではなく、デメリットもあるため注意が必要です。

①使いこなすには慣れが必要
キャッシュレス化が進み、POSレジを開発するメーカーも増えてきているため、様々な種類のPOSレジが出回っています。
搭載されている機能も多く、人によってはすべての機能をうまく使いこなすことができないというデメリットがあります。

②ネットワークが必要
タブレット型のPOSレジには、インターネット環境が必須です。
POSレジを導入するためには、事前にWi-Fiネットワークを準備しておく必要があり、手間も費用もかかるというデメリットがあります。

カフェでのPOSレジ活用法

カフェにPOSレジを導入し、上手にPOSレジの機能を活用することで、全体のオペレーションを効率化することが可能です。
ここでは、カフェでのPOSレジの具体的な活用方法を紹介します。

●遠隔操作
遠隔操作ができるPOSレジを活用することで、ホールスタッフが顧客に注文を取る際、小型タブレットに入力した注文をリアルタイムで厨房に送信することが可能です。
わざわざ厨房に伝えに行く必要がなくなるため、効率的に業務を進めることができます。

●メニューの切り替え
カフェによっては、モーニングやランチなど時間帯に応じたさまざまなメニューを提供しています。時間帯に合わせて、POSレジ内のメニュー表示を切り替えることが可能なPOSレジもあります。
この切り替え機能を活用することで、スタッフが混乱することなく注文を管理できるようになります。

●一元管理
チェーン展開や多店舗展開している大型のカフェでは、POSレジを活用することでそれぞれの店舗の売上を本部で一元管理することが可能です。
リアルタイムの売上状況を把握できるため、中身のあるデータを収集できます。

カフェに導入するPOSレジを選ぶポイント

販売しているPOSレジの種類が多いため、いざカフェにPOSレジを導入する場面において、いったいどのPOSレジにしようか迷うこともあるでしょう。
POSレジは決して安くないため、できれば失敗することなく導入したいものです。
ここでは、カフェに導入するPOSレジを選ぶポイントをいくつか紹介します。

POINT1 搭載機能
POSレジの中には売上管理や顧客情報だけでなく、さまざまな機能が搭載された高機能なものもたくさんあります。
利用する機能によって価格が異なるケースが多く、自分のカフェに必要な機能を備えたPOSレジを導入することをおすすめします。

POINT2 使いやすさ
POSレジの中には、ボタンが多く使いこなすのに時間がかかるものがあります。
また、店員の中にはタブレット型のPOSレジが使いにくいと感じる人もいるでしょう。
カフェ店員の意向を考慮しながら、皆が使いやすいと感じるPOSレジを選ぶといいでしょう。

POINT3 サポート体制
カフェの会計処理は非常に重要なため、いざPOSレジが故障するなどなんらかのトラブルが発生した際には、早急に対応する必要があります。
販売メーカーの中にはサポート対応していない業者もあるため、導入する前にサポート体制がどうなっているのか確認しておきましょう。

まとめ

カフェを上手に経営するためには、人件費をかけすぎることなく、スムーズにオペレーションを回すことが重要となってきます。
POSレジの導入は、業務の効率化に繋がるだけでなく、さまざまなデータを収集することで今後の経営戦略にも役立てることが可能です。
現在は多くのPOSレジが出回っているため、それぞれの機能や特徴をしっかりと確認し、自分のカフェにあったPOSレジを導入することをおすすめします。