店舗運営にあたってオーナーの悩みの種となるレジ不正は、売り上げに直結する問題です。
帳簿付けにも影響を及ぼすため、放置することはできません。

頻発するスタッフが特定できている場合は直接指導することもできますが、従業員数の限られる少人数経営の場合は困難でしょう。

レジの現金が合わないという、現金過不足のトラブルは、不注意で起こることもあれば故意に起こされていることもあります。
そのため、現金過不足が発生する原因を知ったうえで、対策を練らなくてはなりません。

この記事ではレジ不正で多く見られる事例とともに、4つの対策方法をご紹介します。

目次

よくあるレジの不正事例

レジの不正は、大きく分けると3通り挙げられます。
現金を盗む目的で行っているとは限らず、たとえば知り合いが客として現れたときに特別待遇のようなつもりで行っているケースもあり、理由はさまざまです。

適切な対象を行うために、まずはどのような不正が行われているのか把握しましょう。
まずは、3つの不正について事例を交えて紹介します。

レジを空打ち操作している

閉店後に精算してもなかなか気付くことのできない不正が、レジの空打ち操作です。
手書き伝票と手打ちの旧式レジを使用している場合に多い方法ですが、場合によっては新式のレジでも現金を抜き取ることができます。

〇旧式レジ(手書き伝票)の場合

手書き伝票はレジシステムと連携していないため、レジに入力しなければ売り上げが発生したことがわかりません。
レジへ打ち込まずに売り上げを着服するため金額の過不足がなく、精算時に気付くことは困難です。

〇新式レジ(伝票のバーコードで自動処理する)場合

新式のレジは構造上、空打ちができないようになっています。
しかし顧客がレシートを置いて帰った場合、レシートを悪用して返品処理することで売り上げ自体を取り消せるため、現金の着服が可能です。

ちゃんとお釣りを渡していない

意外と気付きにくい不正が、小銭のお釣りを渡さない方法です。

通常、どのようなお店であっても、お釣りがある場合は先にお札や小銭を出し、丁寧に数えたうえで顧客を見送ります。

店員がお見送り姿勢に入ると顧客側もお釣りをすべて受け取った(買い物が済んだ)と錯覚してしまい、小銭を受け取っていないことに気付きません。
その後も領収書・レシートを見てお釣りを照らし合わせる顧客も少ないため、店員がお釣りを着服していることに長年気付けないケースもあります。

レジを通さず商品を渡している

現金の着服ではなく、商品そのものを横領するケースもあります。
たとえば知り合いがレジへ商品を複数点持ってきた場合、1点のみを故意にレジを通さずに渡す手口です。

商品すべてではなく1点のみに絞ることで少額に抑え、発覚しにくいようにしています。
周囲へ知られたとしても少額かつ1点程度では「きちんとレジを通したつもりだった」とごまかせるため、「故意の行為」だとわかりにくいことが特徴です。

特に小売店では、食料品など在庫数の多い商品が狙われやすく、1回あたりの被害額が大きくなって初めて周囲が気付くケースもあります。

レジ不正の対策法を4つ紹介!

レジの不正行為を起こすスタッフの共通点に、勤続年数の長さ・短さは当てはまりません。
ベテランとして現場で慕われていたようなスタッフであっても、レジの現金を着服していたケースが実際にあるためです。

不正を防ぐためには、信頼できるスタッフだからと何も対策をとらずにレジを任せっきりにすることは避けましょう。
万が一のときにスタッフを余計な疑念から守るためにも、日ごろの対策が重要です。

ここからは、レジ不正を防ぐためにおすすめの対策法を4つ紹介します。

レジの点検を徹底する

レジの点検をこまめに行いましょう。スタッフによるレジ点検はもちろん、店長やオーナー自ら定期的にレジ点検することによって「この店は厳格に現金管理されている」と心理的な抑制につながります。

レジを点検するタイミングは、以下のとおりです。

  • 開店時に釣り銭用の現金の金額を確認する
  • 営業中に定期的にレジ点検する
  • 閉店後に売上金の記録と現金を確認する

シフトの都合上、閉店後の精算をスタッフに任せている場合は、開店時の釣り銭用の現金を確認しましょう。
営業中も早番と遅番のスタッフが入れ替わるタイミングでレジ点検をすると、どのタイミングで誤差や不正が起こったのか把握しやすくなります。

日ごろからコミュニケーションを積極的に行う

日ごろからスタッフと積極的にコミュニケーションをとることも、不正防止に役立ちます。こまめに声をかけられる職場は、スタッフにとって不正を働く隙がうかがえない環境です。

また、コミュニケーションをとっている職場であれば、異変が起こったときに周囲のスタッフが即座に知らせてくれるでしょう。

前述したように、レジ不正の中には発覚しにくい手口があります。
いつでも上司や先輩へ相談しやすい環境でなければ、多少の違和感は報告できないものです。

些細な異変を見逃さず相談できるよう、コミュニケーションでスタッフ間の信頼度をアップさせましょう。

レジの上に防犯カメラを設置する

店内に防犯カメラを設置しているお店は少なくないのではないでしょうか。
レジ不正を防ぐためには、レジの上にも防犯カメラを追加するべきだと言えます。

スタッフの労働管理など、さまざまな目的でレジ付近やバックヤードに防犯カメラを設置している企業は複数存在します。
レジの上に設置することでレジ内の現金の動きや担当者の手元が見えるため、録画映像で定期的なチェックを行えば不正の発覚も早まるでしょう。

また、防犯カメラの設置をスタッフに知らせることも重要です。
カメラがあるとわかれば、証拠が残りやすい状況の中で不正を働く気持ちにはなりません。

POSレジシステムを導入する

全国チェーンの飲食店を中心に多くの店舗で利用されている、POSレジシステムの導入もおすすめです。

POS(Point Of Sales)レジシステムは、リアルタイムで販売データの収集ができるシステムです。
マーケティングに活用する目的で導入されており、レジ不正の防止策としても役立ちます。

POSレジシステムについて詳しく知らなくとも、旧式のレジではなく操作方法が異なるレジを導入することで、レジ不正の抑止効果が期待できるでしょう。
店長やオーナーの業務量削減にもつながるため、防犯カメラの設置など前述した対策法とあわせて実践することをおすすめします。

POSレジシステムを導入するならワンレジがおすすめ!

POSレジシステムの導入を検討しているのであれば、ワンレジがおすすめです。
ワンレジは元飲食店経営者が考えた機能を搭載しており、「飲食店あるある」と言える数多くのトラブルを解決してくれます。

ワンレジは単なる商品登録や管理のみではなく、さまざまな機能があります。
大まかに分けると以下のとおり、飲食店経営に特化していることが特徴です。

機能の分類 具体的な機能の一例
会計 釣り銭の出る商品券・釣り銭なしの商品券の両方に対応可能
注文 麺の量・硬さ・油の量などオプション情報を複数登録できる
セルフオーダー 商品の数量管理により、品切れ商品は注文できないようにする
集計 売上・人件費・原価値・利益などをリアルタイムで表示
給与計算 顔認証によるタイムカード打刻で不正や間違いを防止する
予約管理 累計来店回数やアレルギー情報などを顧客別に管理できる
不正防止 会計時・会計済みレシートの修正時など顔認証で操作者を管理できる
その他サービス 管理サイトに登録したメニューセットを切り替えできる

ワンレジは顧客ひとりひとりの情報を的確に管理できるうえ、スタッフ管理にも力を入れています。
レジ操作時はもちろん、タイムカード打刻時なども顔認証機能によって「いつ・誰が・どのような服装で・どのような操作を」しているかがすべて記録されます。

打刻時にユニフォームを着ていなかったり、不審なレシート修正をしたりなどの不正やルール違反がすべてわかるため、レジ不正防止にはワンレジがおすすめです。

まとめ

レジの不正操作は、新人・ベテラン問わず行われるものです。
本格的なレジ不正対策を検討している方は、レジの上に監視カメラを設置したり、POSレジシステムを導入したりと記録に残る方法を取り入れましょう。

特にPOSレジシステムは店舗運営のために必要なスタッフ管理や顧客管理機能も備えているため、防犯以外のメリットも期待できます。

飲食店専用のPOSレジシステム「ワンレジ」なら、顔認証で防犯性がさらに増すうえ、飲食店に便利な機能が豊富です。
レジの不正操作を防ぎたい方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。