目次
この記事の要約
「レジが混雑する」「列ができて顧客を待たせてしまう」などの悩みの原因として、POSレジ環境が考えられます。キャッシュレス決済や周辺機器などの導入で環境セッティングを行い、顧客に配慮したPOSレジ環境を整える必要があります。POSレジの環境セッティングの重要性や具体的な方法をご紹介します。
店舗が抱える問題の原因はPOSレジ環境にあり?環境セッティングの重要性を解説
「毎日レジに列ができてしまって顧客に不満がでてきた」「待たせる時間が増えてしまっている」などの悩みを抱えている店舗もあるでしょう。スタッフそれぞれのスキルなどももちろん影響しますが、POSレジ環境に問題があるかもしれません。
本記事では、店舗が抱える悩みを解決するPOSレジの環境セッティングをご紹介します。店舗の課題に合わせて、キャッシュレスサービスや周辺機器などを導入して解決を図りましょう。
POSレジが原因?店舗が抱える悩み
レジの混雑や商品の提供が遅れるなどの悩みの原因は、POSレジにあるかもしれません。POSレジの環境セッティングを工夫するだけで解決できる可能性があるので、まずどのような悩みが考えられるか知っておきましょう。
会計に時間がかかって混雑する
通常の時期・時間帯に比べて、繫忙期やピーク時間帯は客数が多くなります。どうしても列ができがちですが、長蛇の列になるのが当たり前になると、顧客の信頼に関わるでしょう。「あのお店は支払いに時間がかかるから違うお店にしよう」など、離れてしまう顧客が出てくるかもしれません。
レジに列ができてしまい混雑する原因には、POSレジの台数が足りない、手動レジで1回の会計に時間がかかっているなどが考えられます。ピーク時や繁忙期の客数に対応できるPOSレジ環境のセッティングが必要です。
支払い方法が増えて対応できていない
キャッシュレス決済は、海外にはまだ遅れているものの、日本でも広く利用されるようになっています。クレジットカード決済に対応している店舗は多いですが、電子マネーやQR決済にはまだ対応していない店舗もあるでしょう。
その場合、「スマホ決済は利用できますか?」という問い合わせで、「当店は対応しておりません」と答えれば、利用できる店舗に行ってしまいかねません。また現金決済よりも会計にかかる時間が短いので、決済の幅の狭さが混雑の原因になっているかもしれません。
オーダー業務が大変
飲食店では、オーダー業務に苦労している店舗もあるでしょう。手書きでオーダーを取っていて手が回らない、ホールスタッフが不足しているなどによって、手が回らず顧客を待たせてしまったり、ホールスタッフの負担が増えたりすることが考えられます。スタッフが足りない場合、レジの混雑もしやすいです。
オーダーシステムやテーブル会計システムなどを導入して、オーダーと会計の両面を改善する必要があります。
POSレジの環境セッティングの重要性
POSレジはただカウンターに設置するだけでなく、どのように設置するか、どのような周辺機器と連携するかなど、POSレジの環境全体で捉える必要があります。POSレジの環境セッティングを行うことで、どのような効果があるのか、重要性を解説していきます。
顧客の満足度を高める
POSレジの環境セッティングは、顧客満足度を高めるために欠かせません。POSレジの対応スピードが遅い、いつも混雑している場合、顧客の満足度は下がるでしょう。早く買いたいのに時間がかかりすぎ、順番を待つ時間が長すぎるとなると、どれだけ良い商品・サービスがあっても、他のお店に流れる可能性があります。
そこで、POSレジ環境の整備に力を入れ、十分なPOSレジの台数を確保したり、キャッシュレス決済を導入したりすることで、会計スピードアップや柔軟な決済対応などで顧客満足度が上がるはずです。既存顧客をがっちりキープしたり、新規顧客をファンにしたりでき、店舗の売上アップも期待できます。
店舗の回転率を上げる
飲食店では、店舗運営の指標として回転率が重要です。回転率とは、客数÷客席数で計算することができ、何組の顧客が利用したかがわかります。例えば、10席ある飲食店で30人来店した場合は回転率は3回転となります。会計の列が長くなったり、注文で待たせすぎたりすると、対応できる顧客が減ってしまい、回転率が落ち、売上も同時に下がってしまいます。
POSレジの環境セッティングには、回転率を上げる効果もあります。会計やオーダーの効率・スピードを上げることによって、より多くの顧客に対応できるようになり、10席あるお店に60人訪れれば回転率は6回転となり、売上も倍近くのアップを期待できます。顧客満足度アップだけでなく、売上アップにもPOSレジの環境セッティングが不可欠です。
店舗運営を効率化・活性化するPOSレジの環境セッティング
POSレジの環境セッティングには、顧客満足度・売上アップなど店舗運営を活性化する効果があります。では、具体的にどのような方法でPOSレジ環境を整えれば良いのでしょうか?5つの環境セッティング例をご紹介します。
キャッシュレス決済を導入する
キャッシュレス決済は現金決済よりもスムーズな会計ができます。カードやスマートフォンでタッチまたはスキャンすることで、現金のやり取りを必要としないので、1回の会計に時間がかかり、レジが混雑していた店舗の悩みを解消してくれるでしょう。
キャッシュレス決済を導入することによって、スマホ決済や電子マネー決済を使う顧客の取り込みも期待できます。幅広い決済に対応することで、より多くの顧客が利用できるようになります。国内だけでなく、訪日外国人の利用も促進できるので、インバウンド対策としても効果的です。
自動釣銭機を導入する
キャッシュレス決済は普及しつつあるものの、現金で支払う顧客が多いのも事実です。手動のキャッシュドロアを使っている場合、お釣りの計算や受け渡しを人が行うので、会計1回に時間がかかります。そこでおすすめしたいのが、自動釣銭機の導入です。
自動釣銭機とは、受け取ったお金を入れることで自動でお釣りを計算・出金するPOSレジの周辺機器となっています。出金されたお釣りを渡すだけなので、会計スピードがアップし、レジの流れがスムーズになるでしょう。
また、手動キャッシュドロアでありがちなお釣りの数え間違いを防ぐことも可能です。目視ではどうしてもミスが出てしまいますが、自動で計算し出金するので、過不足のない会計を実現します。さらに自動釣銭機内の現金は、自動で在高がわかることもあって、営業中の中間チェックや終業後のレジ締め業務もスムーズになるなど導入メリットが多いです。
セルフオーダーシステムを導入する
ホールスタッフの不足やオーダーのスピードで悩んでいる場合には、セルフオーダーシステムを検討してみましょう。セルフオーダーシステムとは、テーブルごとに端末を設置することで、顧客自身で注文を行うシステムです。オーダーを取りに行く必要がないので、少ないスタッフでも注文を受けられ、回転率アップも図れます。
セルフオーダーシステムを導入するためには、キッチンプリンタやキッチンモニターを合わせて導入する必要があります。どちらもセルフオーダーシステムに連動し、キッチンプリンタを注文レシートで、キッチンモニターは画面表示でオーダーを共有します。席数の多いレストランや注文頻度の多い居酒屋などで活躍するシステムです。
ハンディターミナルを利用する
ハンディターミナルは、顧客からのオーダーを入力することで、厨房にデータを送信できる機器です。セルフオーダーシステムと同じく、キッチンプリンタやキッチンモニターと連携することで、オーダーがスムーズになるので、すばやく調理し、顧客に料理を提供できるようになります。
また、ハンディターミナルは小売店の会計でも利用されています。ハンディターミナルでスムーズにバーコードを読み取ることで、スキャナーにかざすよりもすばやい会計を実現します。
他にも、店頭での在庫管理やバックヤードでの返品作業など、さまざまなシーンでのデータ確認・処理ができるので、店舗に複数台用意しておくと、顧客にも従業員にも多くのメリットをもたらします。
券売機を設置する
オーダーを聞く手間を省く方法として、券売機の設置もおすすめです。券売機で商品を選び、券を購入し渡すだけでオーダー業務が済むので、スタッフの負担はもちろん、「早く食べたい」「注文するのが苦手」という顧客にもうれしいシステムとなります。
券売機の設置で気を付けたいのは、店舗に合っているかどうかです。メニューが多い場合や客単価が高い場合は、券売機導入でかえって回転率が落ちたり、顧客とのコミュニケーションが減ったりしてしまいます。券売機を見かける機会の多いラーメン店などでは、客単価が低く回転率を重視しているので、券売機導入に適しています。
まとめ
POSレジの環境セッティングは、店舗が抱えるレジの混雑やオーダーの遅れなどを解決するメリットがあります。顧客満足度を高め、回転率を上げる効果も期待できるので、利用したくなる店舗になり、売上アップを実現できるでしょう。主な方法には、キャッシュレス決済同や自動釣銭機、セルフオーダーシステムなどの導入が考えられます。店舗にある課題を把握した上で、POSレジの環境セッティングに力を入れてみましょう。