目次
POSレジとは
POSシステムを搭載しているのがPOSレジです。
POSレジとは、レジの売上に関する情報や店舗を利用している顧客情報などのさまざまなデータを共有できるシステムです。
レジをネットワークに繋げているため、さまざまなデータなどの記録・分析が可能です。
そのため、1つ1つの商品情報の登録ができるため、会計時に手入力を行うことなくバーコードなどを読み込むだけ簡単に会計ができます。
また、売上や顧客情報などのデータは蓄積されていくので、そのデータを分析することで経営戦略を練ることも可能です。
POSシステムとは?さまざまな機能を持つ優れたシステムのご紹介!
クラウドPOSレジとは
クラウドPOSレジでは、クラウドサービスを利用しています。
クラウドサービスとは、従来は利用者が手元のパソコンなどで利用していたデータなどをネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するサービスです。
データをネットワーク上に置いているため、簡単に共有できます。
クラウド型POSレジでは、専用のソフトウェアなどを使用しなくても、インターネット環境が整っていれば、データや機能を使えます。
iPadやAndroidなどをPOS端末として使用することが可能です。
POSレジの導入方法とは?それぞれのメリットやデメリットを解説!
クラウドPOSレジの特徴
POSレジは、専用の端末、システムのインストール、サーバーの構築が必要であるため、費用が高額です。
また、POSレジの中でも据置型など大型の機種では、設置スペースの確保が必要となるため、大手チェーンストアなど資本力のある企業で導入されていました。
そのため、個人商店や飲食店などではなかなか導入が進んでいませんでした。
こうした課題を解決する手段として注目されるのがクラウドPOSレジです。
このPOSレジでは、タブレット端末やハンディー端末などをデバイスとするため、専用の端末などが不要です。
そのため、従来のシステムよりもコストがかからず、設置スペースの確保も簡単です。
手軽に利用できるため、現在導入が進んでいます。
クラウドPOSレジの導入が進む理由
クラウドPOSレジを採用する店舗が増加しており、実際に目にする機会も増え始めています。
ここでは、クラウドPOSレジの導入が進む理由について解説します。
導入が手軽にできる
従来のPOSレジは高額であるため、導入時の方法も購入・レンタル・リースからどの方法で導入するのか検討する必要がありました。
それに対して、クラウドPOSレジであれば、端末とネットワーク環境を用意し、アプリをインストールするだけで導入が可能です。
また、あらかじめ必要な情報を登録しておくだけで、従来のPOSレジのように、レジ機能、データ連携などの機能を使用できます。
10月1日からの消費税増税に伴う軽減税率などについてもアプリで自動対応されるので便利です。
運用が行いやすい
業務に合わせた表示設定を行えるだけでなく、操作が可能で覚えやすくなっています。
そのため、操作方法などの教育に時間がそれほど時間はかかりません。
そのため、店舗のスタッフだけでなく、アルバイトの方であってもレジ業務を行うことができます。
設置場所を選ばない
従来のPOSレジでは、機種やタイプによって異なるものの設置スペースを必要としていました。
そのため、一カ所に設置すれば、後は動かすことができず、その場所から持ち運ぶことができないこともありました。
そのため、導入を検討していても導入を諦めた店舗もあるのです。
それに対して、クラウドPOSレジであれば、設置スペースの確保が簡単で、持ち運びも簡単に行うことができます。
クラウドPOSレジで行えること
手軽に利用しやすいクラウドPOSレジに関して、従来のPOSレジよりも機能が劣化する心配がないか不安になる方もいるでしょう。
ここでは、クラウドPOSレジの機能などについていくつか紹介します。
データ管理
クラウドPOSレジでは、商品ごとの売上の管理や集計を行うことが可能です。
いつでもデータの集計・管理が行えるので、データを正確に管理できます。
データ管理については複数店舗がある場合でも、それぞれの店舗の売上管理をいつでも行うことができます。
こうした管理が行えるため、在庫管理を手入力で簡単に実施することが可能です。
注文管理
これまで飲食店などでは、伝票の書き間違えなどの伝達ミスが原因で、会計時に顧客とトラブルになることがあります。
こうしたトラブルが起きると、SNSなどを通して店名がインターネット上に晒され、集客や売り上げに影響するリスクも考えられるでしょう。
クラウドPOSレジであれば、オーダーエントリーシステムと連動することで、こうしたトラブルを未然に防ぐことが可能です。
オーダーエントリーシステムは、手書きで行われていた注文や連絡に関して、データ化して使用できるシステムです。
このシステムを活用すれば、登録しておいたメニューを選択するだけで入力できるため、オーダーミスが起きる可能性が減ります。
また、注文に関しては厨房などのプリンターから印字されるため、誤注文がなくなり、無駄なコストがかかることがありません。
そのため、会計業務を円滑に行うことができます。
データ分析
商品の売上情報だけではなく、顧客情報などのデータを蓄積していくことができるだけでなく、さまざまな分析方法で分析を行うことができます。
売上分析の場で使用されることが多いABC分析を行えば在庫調整、顧客分析の一種として活用されているRFM分析を行えば、顧客の囲い込み施策などの実施が可能です。
このように蓄積されている各種データを分析することで、経営に役立つさまざまなポイントを把握できます。
接客サポート
店舗での経験が浅い従業員が商品についてお客様に聞かれた際は、商品知識が乏しいため、正しく正確に商品についての情報を伝えることは困難です。
また、誤った情報を伝えることでトラブルとなる場合もあります。
クラウドPOSレジならば、事前に商品画像や商品ごとの情報を事前に登録しておくことが可能です。
そのため、事前に必要な情報を登録したPOS端末を持ち歩くことで、経験の有無や個人の商品知識に関係なく正しい情報を伝えられるため、接客の質が向上し、顧客満足度の上昇にも繋がります。
また、商品が手元になくても、その場で紹介を行うことが可能であるなど、接客を行い際の強力なツールとして使用できます。
雰囲気をくずさない
どこでも持ち運びが簡単なクラウドPOSレジの端末は、店舗に買い物に来ているお客様にスタイリッシュな印象を与えることができます。
例えば、アパレルなどの小売店であれば、内装にこだわっている店舗が少なくありません。
そういった店舗は、見た目や雰囲気にこだわっているため、大きく持ち運びのできないレジを置くことは店舗のイメージに合わず、導入を避ける場合もありました。
そのため、レジの外観がイメージに合わないと避けていた店舗が、クラウドPOSレジを活用し始めています。
クラウドPOSレジの注意点
持ち運びやすく導入しやすいなどさまざまなメリットがあり、機能も充実しているクラウドPOSレジにも注意すべき点があります。
初期設定が難しい場合がある
クラウドPOSレジには、無料のものや月額数百円前後でアプリを提供するタイプもあります。
一見コストがかからないため、導入しやすいと考えられるかもしれません。
しかし、こうしたアプリは初期設定だけでなく、各種設定を管理者が行う必要があります。
また、サポートがPOSレジと比べると手厚くない、もしくはサポート体制がない場合もあるため注意しましょう。
月額は高くなりますが、サポートが受けられるサービスを利用することをおすすめします。
ネットワーク環境が必要
データの集計の際にクラウドを利用するため、ネットワーク環境が必要です。
現在、店舗にネットワーク環境がある場合でも、繋がりにくい箇所があるとフリーズしてしまう可能性があります。
場合によっては、お客様からの信頼を損ねる原因にもなるため、ネットワーク環境には気を配るべきです。
また、ネットワーク環境ない場合は、環境を整える必要があります。
そのため、導入を検討する際は、その分の費用がかかることも覚えておきましょう。
システムが使えなくなる可能性がある
クラウド型のアプリを利用するため、サービス提供側のサーバー不具合などがあるとシステムを利用できない場合もあります。
また、アプリのアップデートにより不具合が発生する可能性があるため、利用を検討しているアプリがPOS端末に対応しているのかを確認してから導入しなければいけません。
可能性は低いものの、サーバーを提供している企業が破産するなどした場合、使えなくなってしまうため、信頼性のあるアプリをインストールする必要があります。
破損に注意が必要
クラウドPOSレジで使用する端末は、耐久性がそれほどありません。
そのため、店内で持ち運ぶ際に落下させてしまうと壊れる可能性があります。
仮に店舗で一台しかPOS端末がない場合、その端末が壊れてしまうと店舗運営に影響が出てしまうので、そういった事態に備えて予備の端末は準備しましょう。
盗難のリスクがある
クラウドPOSレジの端末は持ち運びが可能であるからこそのメリットがあります。
しかし、だからこそ盗難に遭うリスクがあるのです。
そのため、盗難に遭うのを防ぐための対策を行う必要があります。
まとめ
クラウドPOSレジにより、これまでPOSレジが導入できていなかった中小企業などにもPOSレジの普及が進んでいます。
これまでのシステムになかったメリットがあるため、従来のPOSレジから乗り換えを行う企業も出始めているのです。
無料のアプリから月額性のアプリまで料金は異なるもののアプリにより、サポート体制や提供しているサービスが大きく違います。
そのため、有効にシステムを活用するためにも、アプリやPOS端末の選定、ネットワーク環境の整備は慎重に行いましょう。